2011年までの記事はこちら



 NEWゆらゆら橋
(2020年1月15日)
             
 

展示場のゆらゆら橋をリニューアル&再設置しました。

チェーンはリサイクルですが、他の部分は新しい木材を使い、1からつくりなおしです。

サルは人間に比べて握力が強く、遊び方もダイナミック。できる限り頑丈に、そして安全を心がけての製作でした。

それでもやっぱり予想外なことが起こるのが、動物です。

道具を使いきつく絞めたナットを彼らはなんとひと晩ではずしてしまいました。(ナットがはずれてもすぐには崩れない設計です。)素手でまわすなんて考えられないくらい硬くて細かい場所でしたが、ニホンザルの器用さとバカ力にはびっくりです。

遊び方に正解はありませんが、ナットはずしはやめてほしいなぁ…。

安全なエンリッチメントのためにこれからも知恵比べをがんばります。

 

(齊藤)



 池で遊ぼう!
(2019年12月30日)

 ニホンザルの放飼場には小さな池があります。

 他の動物園ではニホンザルが池にダイブしたり水浴びをしたりする様子をみたことがあったので、ここでも夏にはそんな光景が見られるはず。と楽しみにすごしてきました。

 しかし、どうやらうちのサルたちは池に無関心のようで、いくら気温が上がっても池に入ることも、水遊びをすることもなく、とうとう冬がきました。

 夏でさえ使うことのない池を冬に使うはずもなく…。出番のない池を掃除しながら思いついたのが、落ち葉プールです。動物たちは落ち葉が大好き。きっとサルも落ち葉プールならたのしんでくれると思い、先日、池の水を抜き落ち葉をどっさり投入してみました。  

 

反応はいかに…!

とわくわくしながら観察していましたが、なんと誰も見向きもしません。

 

ちょっと落ち込みましたがあきらめるのはまだ早い!と今度は落ち葉の中にドングリを隠します。

 

おやつにつられて池に集まってきたサルですがやはり中には入らず淵から手を伸ばしてドングリを拾います。中にはツイスターゲームのようにとんでもない体制でドングリを探しているサルも。意地でも中には入りたくないようです。

 

なにか嫌な思い出でもあるのかな?

 落ち葉の中からおやつを探すのはサルも楽しんでいるようなので、冬の間継続して観察してみたいと思います。落ち葉プールの中に入っているサルをみつけたら飼育係におしえてくださいね。

(齊藤)



 お母さんはだれ?
(2019年9月18日)
       

 6月21日にうまれたニホンザルの赤ちゃんの名前が「のの」に決まりました。うまれたときは性別が中々確認ができませんでしたが、先日女の子と判明。すくすく成長中です。最近では、お母さんから離れて一人で冒険する様子もみられ、危なっかしくもたくましい運動神経にびっくりさせられています。

さて、そんな「のの」の姿には日々たくさんのお客さんが興味を持ち、赤ちゃんはどこだろう?と探しては、可愛い姿に歓声が上がるのですが、ひとつだけみなさんが間違えてしまうことがあります。
それは「のの」のお母さんです。

どうやらみなさんはののがくっついている大人がお母さんだ、と信じて疑わないようです。しかし実は違うこともあるんですよ。

最近ののはお母さん以外の大人のサルにも面倒を見てもらうことが多いのです。

最初にちょっかいを出したのはお母さん「ココ」の妹で「のの」からみたら叔母さんにあたる「キノコ」です。キノコは出産を経験したことがないので、小さな赤ちゃんに興味津々。しかし反対向きに抱いてしまったりひっぱったりと、赤ちゃんに対してもやや乱暴なところが目立ちます。(写真:左)でも大丈夫、乱暴なおばさんに対して居心地が悪い時はののはしっかり主張します。そんなののの悲鳴を聞いて駆けつけるのはお母さんココではなくおばあちゃんの「カノコ」です。雌頭で出産経験の多いベテランのカノコの腕に抱かれてしまえば、ののも安心、そして立場は一気に急上昇。本人は知ってか知らずか、わかりませんが賢いな〜と感心してしまいます。(写真:中央)ただしお乳を飲みたいときにはちゃんとお母さんココのもとで授乳されています。(写真:右)

こうなるともうお客さんがパッとみただけでは誰がお母さんなのかはわかりませんね。

ニホンザルの展示場前には顔写真つきの個体紹介パネルがありますので、よーく観察して本物のお母さんを見分けてみてくださいね。

(齊藤)



 くらべてみると
(2019年8月30日)
   


 サル舎の裏には大きな桜の木があるので、時期になるとたくさんの花びらや枯葉が降ってきます。そのおかげでサルたちも季節限定のおやつをたのしむことができるのですが、好みの問題なのか、食べ方の問題なのか、同じサルの仲間でも、種によってその楽しみ方は異なるようです。

例えばニホンザルとシシオザルはこの動物園の5種のサルの中では分類上近いグループなので、群れのサイズや群れの構成など似ているところがあるのですが、降ってくるおやつの楽しみ方にはやっぱり違いがあります。

 その違いを実感するのはずばりお掃除の時間です。ニホンザルの放飼場は桜が舞う季節だろうが、落葉の季節だろうが、いつもさっぱりしています。落ちているのはその日のうんちだけ。降ってきた花びらや葉っぱはすべてお腹の中に入ってしまうようです。対するシシオザルの放飼場は、食べかけの葉が散らかり放題。シシオザルはニホンザルのように落ち葉をきれいに食べることはなくかじっては捨て拾っては捨ての繰り返し…。遊ぶのは大好きですが、食べ物として魅力的ではないようです。おかげでシシオザル舎の掃除はニホンザル舎に比べるとちょっとめんどくさい。排水溝にはちぎられた葉がたまるので、ほうきと塵取りでしあげをしなければなりません。

こんなふうに、くらべてみるとはじめて気づくお互いの個性。みなさんもぜひくらべてみてください。

(齊藤)   



ゆらゆら橋の思い出
(2019年8月2日)
            
  先日、ニホンザルの放飼場で以前から壊れていた遊具を修理し、再設置しました。見た目よりもずっと重く、飼育スタッフだけでは支えきれないため、園長にもお手伝いをお願いし、4人がかりで取り付けました。

 担当についたこの春からすでに壊れていた遊具のため、想像はできていたものの、完成形をみるのは初めての私。設置してみて、あ!これは!と懐かしさがこみあげました。

というのも実はこの遊具、私の通っていた小学校にもありました。それは「ゆらゆら橋」と呼ばれていて、とても人気のある遊具でした。休み時間にはゆらゆら橋まで走っていって、みんなでよく遊んだのを覚えています。橋といっても渡って楽しむわけではなく、船のようにみんなが乗り込むと、思いっきり横にゆらして遊ぶのが、私たちのゆらゆら橋の楽しみ方でした。今思えば、乱暴で危険な遊び。遊具へのダメージも大きかったと思います。でもとってもエキサイティングでしあわせな時間でした。

 設置を経験した今、あの頃の“子ザル”たちに言ってあげたい。作った人、設置してくれた人に感謝して大切に扱いなさい。と。

 一方で、ゆらゆら橋の楽しさを知っている立場からすると、いやいやこれはガンガンに揺らして楽しむものだから壊れても仕方ない、それは楽しんだ証拠だから!という気持ちになります。せっかく設置をしたのに、遊んでもらえないのは悲しいですもんね。

 ニホンザルたちが、あの頃の私たちと同じように「新・ゆらゆら橋」を思いっきり楽しんでくれたらと思います。

 

(齊藤)



 赤ちゃんのちから
(2019年6月14日)
             
 621()に、ニホンザルの赤ちゃんがうまれました。お母さんは7歳の「ココ」です。
動物の赤ちゃんをみるときにいつも思うのは、赤ちゃんってすごい!ということです。

たとえばウシの赤ちゃんはうまれてすぐに立ち上がりおっぱいを飲みますし、テンジクネズミの赤ちゃんはうまれて23日で草を食むことができます。コアラやカンガルーの赤ちゃんは1円玉くらいのサイズでうまれてきますが、お母さんのおなかにある袋まで自力でのぼり、1度おっぱいに吸い付いたら絶対に離しません。種ごとにちがいはあるにせよ、みんな生きる力をしっかり備えてうまれてきます。動物の世界ではあたりまえのことではあるのですが、人間の赤ちゃんとくらべてしまうとありえないような生命力をもっています。

 そして、私たち人間と同じ霊長類のなかま、ニホンザルの赤ちゃんも、例外ではなくやっぱりすごいんですよ〜!

 まずすごいなぁと思ったのは、お母さんにしがみつく力です。

 ニホンザルの赤ちゃんは生まれて間もない頃から自分の力でお母さんにくっついていることができます。お母さんが走ったり、ジャンプしたり、木に登ったりしても、へっちゃらです。人間の赤ちゃんもこんなふうにできたら、きっとお母さんはお出かけがらくちんなんだろうなぁと思ってしまいます。

そしてもう一つすごいなぁと思ったことがあります。それは、その存在自体です。どういうことかというと、ニホンザルは赤ちゃんがうまれると群れの中の順位が変わることがあるのです。今回出産した「ココ」は動物園の群れの中では順位が低く、いつも遠慮がちの個体。ですが、赤ちゃんがうまれた日はどの個体よりも早く餌を食べに来て、そのことに対してほかのサルたちも怒ったり、騒いだりしませんでした。赤ちゃんの存在だけでまわりのサルたちのふるまいがガラっと変わったことに思わず感心してしまいました。こどもの存在で親が強くなるのはある意味人間にも共通しているかもしれませんね。 

 赤ちゃんの誕生はいつも以上におどろきと感動の連続です。 ぜひ動物園にきて赤ちゃんを迎えたニホンザルの群れを観察してみてください。

 赤ちゃんの成長と、群れの関係を一緒に見守りましょう!

(齊藤)



  
(2019年3月14日)

   
                         キノコ・ナッツ
 ニホンザルの展示場の近くに行くと「あれがサスケじゃない?」「あの一番小さいのがナッツだよ!」と個体識別をしている声がよく聞こえます。
やはり一番体が大きいサスケはみなさんに直ぐに見つけてもらえるのですが、他はなかなか難しいようで…。担当者も初めのうちは誰がどの個体なのか全くわかりませんでしたが、1か月を過ぎた頃には全頭識別できるようになりました。人間の顔が人それぞれ違うように、動物も顔に個性があります。
メスのリーダーのカノコは他の個体と比べると全体的に真ん丸としていて、額に生まれつきの痣があります。目は少し小さく、キリッとしています。
また順位の低いメスのモンは目が大きく、顔の周りの黒い毛が多く感じます。そしていつも困ったような顔をしています。と、色々な部分で見分けることができます。ちなみにこの施設で見分けやすいサルの順番はフサオマキザル(2頭)→ニホンザル→シシオザル→コモンリスザル→ブラウンケナガクモザルだと思います。一度見分けるコツをつかむと他の個体も見分けやすくなるので、みなさんもぜひ見分けてみてくださいね!

※個人的に絵を描いてみたら特徴がわかりやすかったです。

(清水)



 ラブストーリーは突然に 最終話
(2019年1月15日)
 
 
どうやら恋をしている様子のサスケ(♂)とノコ(♂)。(詳しくは前回の日誌をお読みください。)
あれから数日たったある日の朝。ここ最近荒れていたニホンザルたちが今までどおり落ち着いていて、騒がしさはなくなっていました。しかし、問題の二頭のサル(サスケとノコ)は相変わらずぴったりとくっついたまま。他のサルたちに迷惑がかからないならまぁいいか…、と午前中はあまり気にしないで作業をしました。しかし、夕方ニホンザル舎の掃除に入ろうと向かうと、朝までぴったりとくっついていたサスケとノコが一緒にいないのです。どうしたのだろうと思いしばらく観察しました。しばらくするとノコが少し離れたサスケの元へ向かいました。またイチャイチャが始まるな…と思ったのですが、ノコがサスケの隣に座ろうとしたとき、サスケが少し移動し、ノコを遠ざけたのです。おや?きっとたまたまだろう、と思いましたが、またノコがサスケの元に行こうとすると、もう 一度ノコを遠ざけたのです。しかも少しの移動ではなく寝室に入ってしまいました。その時のノコの悲しそうな顔といったら…。当園のニホンザルの破局の瞬間を見てしまった担当者でした。

そして、次の日からはイチャイチャはなくなりました。と言いたいところですが、またしばらくすると二頭がまた一緒に仲良くしはじめました。しかし、最初の時のように周りに迷惑をかけるようなことはせず、展示場の上の方で仲良くしています。
この二頭の恋はいつまで続くのでしょうか…。

※写真はまだ恋をしていないときの寝ているサスケと毛づくろいしているカノコとキノコ。

(清水)



   ラブストーリーは突然に 第一話
(2019年1月15日)

        
   ノコ                サスケ 
  
 お正月が過ぎたある日。朝、リーダーのサスケが指を怪我しているのをその日のサル担当者が発見しました。群れのリーダーであるサスケはめったに怪我はしません。なぜだろうと思い原因を考えると、もう一頭の雄ザルのノコがサスケに攻撃をして怪我を負わせたのではないか?と思い当りました。ノコが「オレがボスになるんだいっ!!」と思っているのかどうなのかはわかりませんが、またサスケを攻撃し、大怪我をさせてしまったらどうしよう…。などと色々なことを1日中考えました。しかし翌日、朝ニホンザルの元へ向かってみるとなんと、ノコとサスケがぴったりくっついているではありませんか!!それもオスとメスのカップルのように!ノコがサスケの隙を見ているのでは?と思いしばらく観察しましたが、毛づくろいをしたり、マウントしたりで本当にただ一緒にいたいだけの様子でした。しかも人間や他のサルが2頭に近づこうとすると怒って追い回したり、威嚇をしてきたりします。これはおかしい、と思いたくさんの人にお話をきいたところによると、どうやら2頭は恋をしているみたいなのです。

 人間にも同性愛があるように動物にもそのような愛の形はあります。ゴリラにも同性のカップルがいるらしいので、ニホンザルにもそんなカップルがいてもおかしくはないという結論にいたりました。実際に他園の方にもお話を聞いたところによるとオス同士のカップルはあるようで、とりあえず一安心しました。
しかし…。人間や他の仲間たちに迷惑をかけるのはやめてもらいたいです。

(清水)



  美味なのは緑
(2018年10月30日)

   
  当日即席で造ったハロウィンカボチャ        くりぬいた種たち

 10月31日はハロウィン。ハロウィンといえばもちろんかぼちゃですね。
そしてかぼちゃといえば…、そうニホンザルのキサラギ以前にもお話したかと思いますが、
キサラギはかぼちゃがとても大好きでサツマイモやニンジン、リンゴなどよりも先にカボチャを食べます。他のサルたちの分まで食べます。そんなカボチャ好きのキサラギにハロウィン用のカボチャ(ジャックオランタン)をプレゼントしようと思い、お客さんの多い28日の日曜日にあげてみました!結果は…。

いまいちでした。キサラギはカボチャの種をポリポリと食べるだけで本体には一切触れず。他のサルたちが砕いたかけらを少し食べるだけ。かわりにカノコとノコ、キノコが一生懸命食べて遊んでを繰り返していました。よくハロウィン用のカボチャはあまり美味しくない(そもそも食用ではないですが…)、と言われますが人間だけでなくサルにとってもあまり美味しくないようでした。あまり食べはしなかったものの、たくさん齧って、口に咥えて移動したりととても楽しそうでした。
キサラギ、今度は緑色の美味しいカボチャをあげるからね。

ちなみに、隣のシシオザルにもおすそ分けをしましたが、ニホンザルと同じようにカボチャはおもちゃになってしまいました。

(清水)



 担当者の願い
(2018年10月11日)
 
  

 いま一つ人気が出ない彼ら…。
少しでも好感度が上がるようにと、ある物を造ってみました!それは個体紹介ラベルです。以前から黒いボードに貼ってありましたが今回リニューアルしました。

今まではパソコンで印刷をし、ラミネートしたものを貼っていただけなのですが、今回は木の板で造りました。しかしこだわりはそこではなく、ラベルの模様です。みなさんこの模様どこかで見たことはありませんか?一度は見たことがあると思います。「青海波(せいがいは)」と呼ばれる日本の伝統の模様です。なぜこの模様を描き込んだかというと、ニホンザルが日本に生息しているからと、この模様の意味が「未来永劫へと続く幸せへの願い平安な暮らしへの願い」だったからです。模様にもそれぞれ意味があります。
世の中には色々な模様がありますが、ハートマークや水玉模様を描くよりもその動物の生息している国の模様を描いた方が個人的に動物園らしく、面白いかなぁと…。

描き込むのに時間が沢山かかりましたが、なかなかいい出来なのではと自画自賛です。


(清水)



  決まったご飯があるのです
(2018年9月13日)
       
            
 
ある日の夕方、私がいつものようにニホンザルの運動場の掃除をしていた時の出来事。ホースから水を出し、水入れの水を変えようとしたら…。ブクブクブク!!と大量の泡が湧いてきました。まるで洗剤を入れた時のような泡がたくさん。大急ぎで水入れを綺麗にし、周りに何かないか確認しました。特に洗剤のようなものはなく、不思議に思いながらも掃除を終わらせ、翌日の準備をしました。準備をしながらベテランの先輩にその出来事を話すと、「それはムクロジの実のせいだよ。」と言われました。

当園にはムクロジという大きな木がニホンザル舎の前に生えています。2pくらいの実がなり、自然と地面へ落ちてきます。実について調べてみると、種子はお正月などで使われる羽根つきの羽根の重りに使われたり、「石鹸」としても使われていたようです。
犯人はこれでした。
そういえば、お客さんがこっそり檻の中へ投げているのを思い出しました。リスザルの展示場にも入っています。動物たちがご飯を食べているのを見ることはとても楽しいことです。しかし動物園の動物たちは毎日決まった餌をしっかりと食べていますし、飼育員が管理しています。毒草などを食べてしまい、動物が死んでしまうこともあります。どうかご理解とご協力をお願いします。


(清水)



 不思議?な食べ物
(2018年8月29日)

   

餌の時間。サルたちにとって一番楽しみな時間。
餌をあげると走って餌のところへ向かいます。常時使う餌の中で一番人気な物はサツマイモです。次にリンゴ、ニンジン、オレンジです。
みんな他のサルに取られまいと必死で頬袋に詰め込みます。個体によっては口が閉じないほど頬袋をパンパンにさせたりもします。(他の個体から攻撃をされないため、順位が高い個体はあまり頬袋には入れません。)弱い個体が強い個体の隣で食べていると「これは俺のだ!!」と言わんばかりに弱い個体をいじめたりすることも…。
しかし、オレンジの皮や小松菜、長ネギ(※他の動物にはネギ類は与えてはいけません。)などは弱い個体も手は付けず、最後まで残っていることもあります。

そんな食べ物の好き嫌いの中で、不思議な位置にある食べ物があります。それはキャベツの芯です。たまに市場から頂いたキャベツの芯をおやつ代わりにあげることがあります。初めてあげた時は喧嘩にならないか心配していましたが、なぜかキャベツの芯は喧嘩にならないようです。各自12個ずつ持ってモリモリと落ち着いて食べています。しかもなんとなく幸せそうに。(私から見たら。)嫌いな餌なら2個も持って食べませんからね。人間はキャベツの芯を食べないのでわかりませんが、甘いのか、歯触りが良いのか、彼らにとっては美味しい物なのだと思います。
ちなみに、紫キャベツは不評でした。


(清水)



薄くなって、夏
(2018年6月14日)

    

最近、オスのサスケの毛が薄くなってきています。

もしや病気…!?と思いましたが、どうやら毎年恒例の換毛の時期だったようです。他の仲間たちは少しずつ毛が生え変わっているのに、サスケだけ一気にごっそりと抜けています。とても不思議です。申し訳ないのですが、リーダーなのにとっても頼りなく感じてしまいます。
頼りなさそうになってしまいましたが、喧嘩の仲裁をしたり、見張りをしたりとリーダーのお仕事はいつも通りしっかりとやっています!
換毛ですが、他のサルや動物たちも始まっています。サスケのようにわかりやすい個体もいればわかりにくい個体もいます。
夏ごろにはしっかりと綺麗に毛が生え変わっていると思うので、新しく生え変わった毛の動物たちを待っていてくださいね。



(清水)



 目指せ!SNS 100いいね!
(2018年2月27日)
 
  

なさん、好きな動物はいますか?イヌやネコが好きだったり、クマが好きだったり、猛禽類、ヤギ、ブタなど、人それぞれ好きな動物は違います。当園で特に人気者なのがカピバラです。あのつぶらな瞳、仕草、フォルム!可愛いですよね〜。カピバラも人気ですがブチハイエナやツキノワグマも人気ですよね。キジ舎にいるアナホリフクロウも人気です!

さて、なぜこんな話をするのかというと、人気者の陰には逆にそうでない動物も…。そう、私の担当であるニホンザルの人気があまりないということをお話ししたかったのです。「いやぁ、だってただのサルだし…」と思う方は多いはず。実は私も担当になるまでは、そこまで好きというわけではありませんでした。(そこまで好きではなかった、と書きましたが基本的にどの動物も好きです。)しかし、見た目だけで判断してはいけません。確かに見た目は地味なニホンザルですが、彼らはとっても魅力的です。群れで生活をしている彼ら、子どもをあやしたり、叱ったりなど、まるで人間みたいな行動をすることもあります。他の動物を観察するのも、とても楽しいです。でもいろいろな行動を毎日してくれるのでニホンザルは見ていて飽きませんそういえばニホンザルはよく見たことがないなぁ。と思った方がいたら是非よ〜く観察してみてください。彼らの魅力に気づくかも…!?
最近の見どころは、雄のノコの成長です。今年の5月で4歳になるノコ。前まではいたずらっ子で同級生のモン(雌)やお姉ちゃんのココにいたずらをするなど、とってもやんちゃでした。しかしノコも立派な大人の雄になるちょっと手前のお年頃。最近ではいたずらをしていたモンちゃんにぎゅぅと抱きついたり、1匹地面で転げまわったりととっても面白いです!(マニアックでごめんなさい)
この機会に是非ニホンザルを観察してみてはいかがでしょうか?

(清水)




 名前が決まりました。
(2017年9月15日)
 
         

ご報告が遅くなりましたが…

73日に生まれたニホンザルの赤ちゃんの名前が決まりました!
名前は「ナッツ」。ナッツはココが初めて出産した子供です。
名前の由来はココ→ココナッツ→ココ・ナッツ→ナッツです。(担当者は可愛らしくてとても覚えやすい名前だと思っています。)

生まれてから約3か月、今では隙あらばお母さんの元を離れ、一人で冒険に出かけてしまします。しかしさすがにまだそれは母は許さないようで、少しでも離れると直ぐに自分のお腹に抱きかかえます。子どもを心配すのはやはり人間と一緒なんですね。今小さいお子さんのいるお母さん方は共感するのではないでしょうか?

ナッツは基本一日中ココが抱きかかえています。ゆりかご代わりにタイヤに乗りユラユラさせていることが多いので、ぜひ可愛いナッツをご覧ください!!




 ばぁさまの好み
(2017年7月31日)
 


みなさんは好きな食べ物はありますか?もちろんありますよね!私もあります。そして、好きな食べ物は先に食べるか後で食べるか…。私は後で食べる派です。さて、なぜこんな話をしたかというと、「動物にも好物がある」ということをお話ししたかったのです。

最近、カピバラの差し入れでかぼちゃをいただき、ニホンザルにも少し分けてもらいました。私はニホンザル全頭がかぼちゃを真っ先に食べ、かぼちゃ争奪戦になると思っていたのですが…。はて、どうしたものか、かぼちゃには見向きもせずみんなサツマイモやリンゴに夢中ではありませんか。ちょっとがっかりだな〜と思っていたその時、なんと寝室からかぼちゃをぎゅっと握りしめたサルが出てきたのです!それは…、一番歳を取っているキサラギでした!キサラギはかぼちゃを握りしめたまま展示場の上の方に行き、オレンジ色の実の部分からポリポリポリポリ、飽きずにずっと食べているのです。他のサルはというと、相変わらずかぼちゃには見向きもせず他の餌を食べています。ボスのサスケはというと、一齧りしたらぽいっと捨ててしまいました。するとキサラギ、丁度食べていたかぼちゃが食べ終わったようで直ぐにサスケが捨てたかぼちゃを取りに行き、またポリポリと食べ始めたのです。やはり動物(ニホンザル)も人間と同じようにそれぞれ好みがあるようです。

ちなみに、バナナはどのサルも大好きです。


(清水)




  名前が決まりました
(2016年10月14日)
 
  

1010日に行われた大宮国際動物専門学校の学生によるスタンプラリーのイベントで、710日に生まれたニホンザルのメスの赤ちゃんの名前の投票も行いました。
学生たちが考えた名前の種類は10個以上。その中から来園してくださった皆さんに投票をしていただきました。その結果、70票を集めた『キノコ』という名前に決まりました。母ザルの名前がカノコなのでキノコという候補があがったそうです。

生まれてから3か月が経ち、1頭でも活発に動くようになってきたキノコ。まだまだ母ザルのカノコに甘えてばかりですが、名前が決まった可愛い盛りのキノコにぜひ会いに来てくださいね!



(滝澤)




 誕生
(2016年7月15日)
 
         

710日にカノコが赤ちゃんを産みました。お決まりの担当者が休みの日です。まあ、元気に生まれてきてくれれば文句はありませんね。2年前に生まれたノコもこれで兄ザルとなります。母がとられちゃって寂しかったりして・・・。姉ザルのココがノコの面倒をみてくれるかな?母に似て気が強いので、甘えてきたら返り討ちにあいそうな気もしなくもありませんが。姉弟仲良くやってね!そして赤ちゃんは元気に育ってくれればと思います。カノコ母さん頑張って!

リニューアル工事が終わるまで赤ちゃんを見ることは出来ませんが、ホームページやFacebookで近況を報告していきますのでご了承ください。


(滝澤)




 夏風邪予防?
(2016年6月29日)
 
  

あるものが手に入ったので夏風邪予防としてニホンザル達に与えています。それは何かというと・・・
『長ネギ』です。
ネギって動物には与えてはいけない食べ物なんじゃない?と思う方がいらっしゃると思います…。
その通りです。

ネギ、玉ねぎ、ニンニク等のネギ類にはAllylpropyl-disulfide(アリルプロピル・ジサスファイド)という動物に有害な成分が含まれています。この成分が血液中の赤血球を変性・破壊してしまい、貧血や血尿をおこし、最悪の場合死に至ります。ですから動物には与えてはいけないのです。ですが、人間は食べても大丈夫ですよね?それはなぜかというと人間には血中にこの成分の抗体物質があるからです。それは人間に近いサルも同じ。なのでサル達も少量であれば食べても特に問題ないと言われています。安心してください。

皆さんはネギがなぜ風邪予防に良いのかはご存知ですか?よくネギを焼いて、大きなガーゼなどにくるみ、首に巻くと良い。なんて聞いたことがあると思います。首に巻くのは焼いたネギで身体を温めるためですが、それともう一つ。ネギが発する匂い成分(アリシン)には消炎や殺菌効果があり、それを吸いやすくするためです。風邪予防や風邪の初期症状にネギが効果があるというのはこのためです。またネギを切ると出てくるヌルヌル成分(フルクタン)はインフルエンザウィルスの侵入・増加を抑え、抗体をつくる力をバックアップしてくれるとのこと。風邪には、最適な食べ物ですね。

さて、少し話が長くなってしましましたが、これで当園のニホンザルは夏風邪予防はバッチリ?です。9月のリニューアルオープンには皆さんに元気な姿をみせてくれること間違いなし。暑さは・・・頑張って乗り切ろうね!

※くれぐれも他の動物にはネギ類を与えないでください。ネギの成分は、加熱しても破壊されない為、残った煮汁なども危険です。気をつけてください。


(滝澤)




 申と猿?
(2016年1月15日)
 
        

皆さん、申年の「申」と動物の「猿」の関係を知っていますか?

実は、干支の十二支の「申」と「猿」はまったく関係がないそうです。
干支の十二支はその昔、農業に利用され、農作物の生育に関わる暦として利用されていました。有力な説として、干支の十二支を広く庶民にも理解してもらうため、「申」には動物の猿を割りあてたといわれています。また十二支の9番目の「申(さる)」には、「伸ばす」という意味があり、「草木が十分に伸びきった時期で、実が成熟して香りと味がそなわり固く殻におおわれていく時期」のことを言ったそうです。

皆さん、知っていましたか?衝撃ですよね?まあ、何はともあれ「申年」です。動物園の猿達にもぜひ会いに来てください!写真は、群れのボス「オオザル」でした。


(滝澤)




 そこの場所好きだよね!
(2015年10月28日)
 
  

皆さんはお気に入りの場所はありますか?そこにいるだけで落ち着く場所というのは皆さんもあると思います。人間にあるという事はもちろん動物にもあります。

ニホンザル♂のオオザルのお気に入りの場所はココ!なぜこの場所が好きなのかはわかりませんが、基本ココにいることが多いです。柵に足や手をかけて休んでいることもあれば、ただ座っているだけだったり、手をかけて遠くを見つめていたりと同じ場所でも体勢は様々。けれどオオザルにとっては、落ち着く場所なんだと思います。

こういった動物の好きな場所を探すのも動物園の楽しみ方のひとつかもしれませんね。


(滝澤)




 できあがりました!
(2015年6月15日)
 


お待たせしました。やっとニホンザルの紹介ラベルが完成しました。
今までは、11頭のニホンザルの紹介ラベルがなく、皆さんにニホンザルの名前や顔を覚えてもらうことが出来ませんでした。これで皆さんにもニホンザルの名前と顔を覚えてもらうことが出来ると思います。全頭覚えるのには時間がかかりますが、ニホンザルの顔は特徴的で比較的覚えやすいと思います。ラベルと照らし合わせ、1頭1頭の名前と顔を覚えていってもらえたらうれしいです。

皆さん、ぜひ大宮公園小動物園に遊びに来たときは、動物の種類や名前を少しでも覚えていってくださいね!


(滝澤)




 いつか押してやる・・・
(2015年2月14日)
 


先日、ニホンザルの温泉を始めたという記事を載せました。その後はというとまだまだ温泉に入ろうという気にはなってくれず、餌を温泉に沈ませておかないと近寄ってもくれません。餌につられて若い1頭はすぐに入ってくれるようになりました。しかし、憎たらしいのは去年生まれた写真の仔ザル。コンテナの端っこに立つだけで全く入ろうとはしません。もう背中を押したいくらいです。まあ、冗談ですがね・・・。もう春もすぐそこまで来ています。果たして冬の間に入ってくれるのでしょうか?ニホンザルと担当者の戦いは続きます。


(滝澤)




 冬といえば?
(2015年1月30日)
 
        

皆さん、冬といえば何を思い浮かべますか?僕は、鍋!!と言いたいところですが、今回の話題は、『温泉』です。つい先日、ニホンザルの放飼場に簡易的ではありますが、温泉を設置しました。試しにお湯をいれてみると・・・一頭も入りません。怖がって近づいてきません。まあ、それは予想通りです。仕方なく、お湯の中に餌を沈ませてみました。そしたら餌につられて寄ってくる、寄ってくる。ですが、お湯に入れるのは手だけ。足湯ならぬ手湯?最近では少し慣れてきた若ザルや子ザルが温泉に入るようになってきました。もちろん餌につられて・・・。お湯の中のあたたかさに気づいてくれればきっと温泉に入ってくれるはず。それまで担当者とニホンザルの知恵比べは続きそうです。冬が終わる前に餌なしで温泉に入ってくれますように。


(滝澤)




 初めての松ぼっくり
(2014年11月14日)
 
  

早いものでニホンザルの赤ちゃんが生まれてから半年が過ぎようとしています。今では、母ザルのもとから離れて遊んでいる時間も大分多くなりました。まあ、まだまだ母ザルには甘えていますがね・・・。

先日、ニホンザルの写真を撮っていたときのことです。カノコの赤ちゃん(ノコ)が餌をもらえると思ったのか柵越しに寄ってきました。しかし、あいにく何も持っていなかったので近くに落ちていた松ぼっくりをあげてみたところ、初めてみた松ぼっくりに興味津々。しかし、まだ手に取る勇気はなく、松ぼっくりとにらめっこ。その一瞬の隙をみて、ノコのお姉さん(ココ)がその松ぼっくりを奪っていきました。しかし、ノコもカノコゆずりの負けん気の強さで「これは僕のだ!」と言わんばかりに取り返しにいきます。しかし、両者ともカノコの子供とあって譲りません。結果、ココが弟に譲ってくれたのかはわかりませんがノコの手に松ぼっくりが・・・。

良かったね!ノコ!


(滝澤)




 可愛い2頭を見に来てね!
(2014年8月14日)
 
  

5月に生まれたニホンザルの仔たち。もうすぐ3か月が経とうとしています。最近では、2頭一緒に遊ぶことも多くなってきました。じゃれあったり、追いかけっこをしたり、2頭を観察していると時間が経つのも忘れてしまいそう・・・。やはり、人間も動物も子供は見ていて飽きませんね。きっとこれからも愛くるしい姿をみせてくれると思います。しかし、コドモの成長はあっという間!その前にぜひ、可愛い2頭の姿を見に来てください!


(滝澤)
 




 めずらしい4ショット!
(2014年7月15日)
 
  
 

この写真をみて「どこがめずらしいのだろう?」と思う方もたくさんいらっしゃると思います。しかし、この写真はサルの担当者として毎日のようにニホンザルを観察している私たち飼育係にとってはとてもめずらしい写真なのです。

この写真に写っているニホンザルは、こちら側からみて左側に座っているのがモモと5月15日に生まれた子ザル、右側に座っているのがカノコと5月30日に生まれた子ザルです。何がめずらしいのかというとまず一緒に近くで座っているということ事態、僕は初めてみました。その上、カノコがモモの毛づくろいをしていることにも驚きを隠せませんでした。何が原因でこの4頭が一緒にいたのかはわかりませんが、もし動物園に来た時に子ザルを抱えた母ザルが2頭一緒にいたときはとてもめずらしいところをみることができたのだと喜んでみてくださいね.

(滝澤)




 あれ?おかあさんは?
(2014年6月16日)
 
 

先日、お客さんの「あれ?ニホンザルの赤ちゃんにお母さんがいないよ?大丈夫かな?」という声が聞こえてきました。それを聞いた僕は「ああ、カノコの仔だな」と思いました。今日はその事を書きたいと思います。

先月生まれたカノコの仔は、母ザルのカノコから離れ、1頭でポツンとしている姿がよく見られます。しかし、これはカノコが育児放棄をしたわけではありません。カノコが群れの中での順位が高いという事も理由としてありますが、群れ自体が「赤ちゃんが1頭でいても危険でなく、落ち着いている。」ということなんです。今まで赤ちゃんが1頭でいても、ちょっかいを出すサルは1頭もいませんでした。むしろ他のサルたちは手を出すとカノコに怒られるのが分かっているので、赤ちゃんが向かって来ても逃げていきます。なので1頭でいても心配しなくて大丈夫ですよ。今度からは安心して見守ってあげてくださいね。


(滝澤)




 赤ちゃんが生れました!
(2014年5月30日)

  

515日に赤ちゃんが生まれました。今回、赤ちゃんを産んだのは、モモという個体です。

モモは、1か月以上前からお腹の膨らみが目立つようになり、いつ生まれるのか?と待ちわびていました。4月から大宮公園小動物園に異動し,サルの担当になった僕にとってモモの仔は初めての赤ちゃんとなります。サル担当者としてはまだまだの僕ですが・・・今回生まれたモモの赤ちゃんと一緒に成長していきたいと思っています。皆さん、モモの赤ちゃんと一緒に僕もあたたかい目で見守ってくださいね!


(5月30日、本日も新たに1頭うまれました!!3枚目の写真が本日うまれた子ザルです!)

(滝澤)




最近の子ザルたち
(2013年1月15日)

  
10月の子ザルたち          12月の子ザルたち


去年は、記事にも載っている日と14日に計頭のニホンザルが誕生しました。

産まれてから半年。あれから体が大きくなり、2頭で遊んでいる事が多く、その姿を見るとほほえましく、思わず写真に撮りたくなります。ただ年が明け、寒さはこれからが本番!!風邪などひかずに、春を迎えられるか心配になります。
っが、そこは世界で最北に生息するニホンザル。寒くなるにつれ体の毛に変化が!! 寒さから身を守るため暖かい冬毛に覆われてひとまわり大きく見えます。ボスザルも夏より、冬のほうが大きく見え“ボス”って感じがします。

まだまだ寒さは日に日に増してきますが、暖かい部屋から出て、寒さに負けず、ヤンチャに遊び回る子ザルたちの姿を見に来ては?!


(関根)




個体識別。
(2012年6月17日)

    

さて、担当者がいない日に子供を産む法則の第2弾です。

6月3日の朝、放飼場にサルたちを出した後、寝室を見ると血の跡がありました。急いで放飼場を見ると、子供を抱えたサルが1頭こちらを見ていました。今年の4月から大宮公園小動物園に配属になった私は、動物の事について覚えるのに今おおあらわです。前回のクモザルの時は大人のメスは2頭しかいませんでしたから子供を産んだのは誰か?すぐにわかりました。ところが今回は、この私が見ているサルは誰なのかわからないのです。親子共に元気そうだし、お乳も飲んでいそうなので、とりあえず作業を終わらせる事にしました。
仕事の区切りのついたところで、カメラと個体の識別表を持ち、個体の特定です。結果私にはわかりませんでした。


翌日、担当者に教わりました。今子供を抱いているサルは1頭ですから区別はできますが、もし次に子供が生まれたりしたら大変です。今まで担当してきた動物は体の色や模様の違いで識別できる種類が多かったので、ニホンザルは苦労しそうですが早く覚えない事には仕事に支障が出るわけです。

次の子が生まれるまでには、みんな顔で誰だかわかるようになってるからね!とサルたちに誓う私でした。

(小)



おやつの時間。
(2012年3月1日)

  


先日より、ときどきこんな餌をあげています。
ポップコーンです。
トウモロコシは今までも給餌していましたが、ポップコーンにすると一番最初の写真のようにかさが何倍にもふくれます。一度にあげる量が増えて見えるので、彼らにとっても食べた気持ちになれるのではないかなと思います。
実はこの給餌方法のヒントはアメリカの動物園で、見学に行ったときにサルの運動場にポップコーンが撒いてあってどの国でも、勝手に餌をあげてしまう人がいるんだなと残念に思いました。しかし、どのサルの展示を見てもポップコーンがあり、そこで餌として使っているんだと気付き驚きました。
ポップコーン大好きなアメリカ人ならではの発想だなと感心し、いつか使ってみたいなと心に留めておいたのです。

とても大好きなようで、運動場に持っていくといつもらえるのかと待ち構えています。

野生動物にとって、餌の時間はとても大切で、なるべく多くの時間を費やせるように私たちもいろいろと考えています。
ちなみに、このポップコーンはみなさんの食べている物とはちょっと違います。
違いは味付けです。動物たちには人間がおいしいと感じる味付けでは濃すぎてしまいます。ですから、塩も油も使わない純粋なトウモロコシだけで作っています。
この記事を読んで私もあげてみたいと思った人もいると思いますが、残念ながらみなさんからの差し入れはご遠慮していますので、よろしくお願いします。


(藤嶋)



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