大宮公園小動物園

アナホリフクロウのポーニャが仲間入り

齊藤飼育係

2021年2月15日

去年の暮れ、大阪府にあるニフレルからアナホリフクロウのオス「ポーニャ」がやってきました。当園では2015年からメスの「ケーナ」を飼育しておりましたが、ついにおむこさんを迎えることになりました。

 さて、おむこさんといっても、到着してすぐによろしくおねがいします!と一緒に暮らしはじめるわけではありません。相性が悪いと喧嘩になってしまったり、おどろいてケガをしてしまうこともあるのでしっかり段階をふんでいきます。

 最初はお見合いから始まります。ポーニャは健康チェック期間(検疫)を無事終了し、お天気のいい日にケーナのいる展示場にケージごとお引越ししました。ケーナはやや緊張気味。一方ポーニャは(検疫中もそうでしたが)落ち着いていて、ごはんもすぐに食べました。動物たちは環境が変わるとしばらく餌を受け付けなくなる場合がありますがポーニャはなんなくクリアしてくれました。また、ケージ越しに喧嘩になってしまったらどうしよう、と心配していましたが、お互い騒ぐこともなく、ケガの心配もなさそうでした。2羽はこの状態で、しばらくすごしました。

ケージ越しにお見合い

 慣れてくると、次のステップは同居です。2羽は、日に日にケージ越しに近くですごす時間が長くなりました。これはイイ感じというサインです。お天気の良い日にドキドキしながらケージの扉をあけ、ポーニャを展示場に放しました。しばらくケージ生活だったポーニャは嬉しそうに展示場を飛び回りました。しかし、ケーナはそれが気に入らなかったようですぐにポーニャに体当たり。おっと、失敗か!?と冷や冷やしながら観察していると、こんどは体当たりしてくるケーナに向かってポーニャがピーッ!と激怒。これにびっくりしたケーナは体当たりをやめて離れた枝でポーニャをじっとみつめます。しばらくすると、ポーニャがケーナのすぐ隣に飛んで行って嘴同士でご挨拶。離れたり近づいたり、そんな感じで初日は2時間程度で同居を終了。2日目、3日目も数時間の同居、次に半日、それにも慣れたら朝から夕方まで、と徐々に一緒にすごす時間をのばしていきました。

ケージの上で過ごすケーナ

同居初日に枝に並ぶポーニャ(左)とケーナ(右)

しばらく昼間だけの同居生活をしてもらい、お互いケガなく平和にすごせることが確認できると次は夜間も2羽で過ごしてもらうようになります。夜間は何かあっても飼育係がすぐに駆けつけることができないのでこれまた慎重です。幸い2羽は翌朝も翌翌朝も、ケガなく元気にすごしていました。最初はどうなることかとひやひやでしたがとりあえず一安心。さて、お見合いを開始してから今日までで約2か月になります。最近は2羽が並んでいるシーンもよくみかけるようになりました。ずっと1羽で静かにすごしてきたケーナも、ポーニャがやってきたことで行動のレパートリーがいっきに広がりました。先日は来園以来1度も入ることがなかった展示場の穴に餌をもってさささっと走っていくところを目撃しました。この調子で、2羽の気持ちがさらに盛り上がっていくことを願い、こちらもこっそり繁殖の準備をすすめたいと思います。

すぐにごはんを食べにくるポーニャ
地面の穴の前にいるケーナ

1羽のときから大人気のケーナでしたが、パートナーがきてさらに活発でおもしろくなっているアナホリフクロウたちにぜひ会いに来てください。

枝にとまるポーニャ(上)とケーナ(下)

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