大宮公園小動物園

カメキチの生活

髙橋飼育係

2026年5月25日

5月になり気温も暖かくなり、当園の動物たちは元気にのびのび過ごしています。

 昨年秋より鳥インフルエンザから鳥たちをまもるため、
閉鎖していたフライングケージも4月14日から通り抜けを再開し、
とても賑わっています。
フライングケージ内にはケヅメリクガメの「カメキチ」もいることをご存知でしょうか。

 今回はカメキチと飼育係の、
持ちつ持たれつの関係についてお話したいと思います。

 

まずは、カメキチの季節ごとの暮らしぶりについてご紹介します。

冬場の気温が低い時期はフライングケージ内でカメキチの姿を見かけなくなります。
暖かいヒーターのついた小屋の中にいる時間が増えるからです。
ケヅメリクガメの生息地はアフリカのサバンナ地帯ですから、
日本の冬はあまり得意ではありません。寒い季節が終わり、
4月に入ると徐々に小屋の外に出てくる日も増えてきます。
そして夏になると、朝から小屋の外に出て飼育係が餌を持ってくるのを待機するようになります。
カメというとのんびり動くイメージかもしれませんが、
夏のカメキチはとても活発です。

 

さて、昨年の夏のカメキチは、
活発すぎて少し困ることがありました。
観覧通路やフラミンゴたちのいる方のエリアにはカメキチが入らないように対策しているのですが、
カメキチはなんとか通り抜けられる場所をみつけて突破してしまったのです。

カメ
戻れなくなるカメキチ

通れないよう丸太を積み重ねておいても、
ものすごいパワーで破壊してしまいます。
脱走したカメキチを飼育係が何度回収したことか…。
今年はカメキチが活発になる前に、
丸太をしっかりと固定して対策をしました。
今のところ破壊されていないので、
今年の夏は無事に過ごせそうです。

 

木
設置した丸太

そんな飼育係泣かせのバイタリティをもつカメキチですが、

実は飼育係が助けられていることもあります。
それは、フライングケージ内の草刈りのお手伝いです。

これからの季節はフライングケージいっぱいに緑が茂りますが、
雑草も多いので手入れは欠かせません。
そんなとき、毎日歩き回って雑草を食べてくれるカメキチが草刈りに一役買ってくれているのです。

カメキチ
歩き回って雑草を食べるカメキチ

これはカメキチの健康管理の面でもメリットがあります。

ケヅメリクガメが野生下で食べるのは乾燥した大地に生える野草です。
野草はスーパーで買える野菜よりも低たんぱく・高カルシウムであり、
カメの健康維持に適しています。

とくにカメキチの好きな野草は「ヤブガラシ」。
この植物は放置しているとどんどんつるをのばし、
除草作業が大変になってしまうので、
見つけたらすぐに引っこ抜く必要があります。
たくさん採れたヤブガラシを片付けるのはカメキチの役目。
喜んでおいしそうに食べてくれます。

 

カメ
ヤブガラシを食べるカメキチ

飼育係とカメキチの持ちつ持たれつの関係を知っていただけたでしょうか。

カメキチも今年で20歳。
ケヅメリクガメの平均寿命は50年と言われているので、
これからもカメキチがのびのび健康に過ごせる環境づくりを頑張っていこうと思います。
暖かい季節にしか出会えないカメキチをぜひ見に来てくださいね。皆様のご来園をお待ちしています!

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