ベネットアカクビワラビーの成長記録
東園(茅野飼育係♀)
2020年8月5日
長かった梅雨が明け、やっと夏らしくなってきましたね。今年の春はコロナウイルスの影響で、今までにないほど長く休園が続きました。休園中、カピバラ・ワラビー広場ではベネットアカクビワラビーのオスの赤ちゃんが誕生しました。お父さんはグミ、お母さんはピーコです。動物園がお休みだったため、こちらで赤ちゃんの成長を紹介したいと思います。
赤ちゃんは今年の4月8日、お母さんのお腹にある袋(育児のう)から顔を出しました。顔を出したといっても、その日にうまれたわけではありません。実はこの約6ヵ月前に、体重1gほどでうまれ、お母さんの袋の中に自力で入っていたのです。(うまれた日を確認できないことが多いので、当園では袋から顔を出したのを確認できた日を誕生日としています。)その後は袋の中でおっぱいを飲みながら成長していき、顔を出す頃にはまだ毛は生えていないものの、ある程度大きく育っています。顔を出す前は頻繁に袋が動いていたので、今か今かとワクワクしていました。顔を出してからはおっぱいを飲みつつ、袋から上半身だけ出してお母さんと同じ餌を食べながら成長していきます。
その後6月9日に初めて袋から外へ出ました。最初はお母さんのそばにいて少し音がするとすぐ袋に戻ったり、不安で鳴くとお母さんがすぐ駆け寄ったりしていました。時間がたつにつれて、お母さんから離れ、外にいる時間も長くなり、お母さんもあまり気にしなくなりました。そこからしばらくは袋を出入りし、7月24日には袋に戻ることはなくなりました。袋に戻らなくてもおっぱいはしばらく飲みながら、大人と同じ餌を食べ、大きくなっていきます。今では体重は2.6キログラムもあり、どんどん成長していますが、まだまだこどもらしいあどけなさが残る顔をしています。カピバラ・ワラビー広場に来た際は探してみてくださいね。