あっという間なこと
東園(大竹飼育係♀)
2020年9月4日
まだ残暑が厳しいですね。今年も残すところあと3か月となったと知ってとても早く感じます。私が最近あっという間だと感じることと言えば動物たちの成長です。ほぼ毎日のように見ていても、ふと大きくなったなあと感じることがあります。その中から今回はキンカチョウをご紹介します。
キンカチョウはピクニック広場にあるAustralasian birdsで展示しています。Australasianとは、オーストラリア大陸とニューギニアなど周辺の島々を指します。キンカチョウは家庭でも飼育されることが多く割と身近な鳥ですが、実はオーストラリア原産の鳥です。
「オーストラリアの鳥なんだ!」と驚く声をよく耳にします。意外と知らないですよね。
今年は6月にキンカチョウのメスのヒナが2羽巣立ちました。6月12日、6月14日にそれぞれ巣立ったのですが、先に巣立ったヒナは巣立つ時期が早かったのか、うまく飛べないようで地面にいることが多い様子でした。巣立ち雛が地面にいることは珍しいことではりませんが、今年は梅雨が長く、連日の雨で濡れて衰弱してしまわないか不安でした。そのような中、6月17日の朝見てみると止まり木にいつの間にかヒナが2羽止まっているのを確認できました。地面にいた1羽目のヒナも無事飛べるようになっていたようです。2羽とも自由に飛べるようになってからはそれぞれ好きな場所へ移動していてとても安心しました。
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
キンカチョウはヒナの頃はまだ体は小さく、くちばしは黒く成鳥のような模様はまだでていません。成長に従い模様がはっきりすることで、雌雄が判ります。体をかくときに片足立ちになるとふらつくこともありおぼつかない様子ですが、ヒナたちの成長は本当にあっという間です。現在は成鳥と同じような見た目ではあっても、なんとなくあどけなさの残る2羽で、とても仲が良く止まり木や巣で一緒にいることが多いです。また、1羽は右足に黄色、もう1羽は左足に緑色の足環がついています。きっとすぐ見つけることができますよ。
ついつい通り過ぎてしまいがちですが、展示コーナーに近づけば鳥たちのにぎやかな声が聞こえてくるはずです。ぜひ会いに来てくださいね。
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