嬉しい悩み
ペンギンコーナー(佐々木飼育係♂)
2020年9月15日
ようやく猛暑日続きの夏が終わり、涼しい日が増えてきました。
ペンギンヒルズでは夏の換羽シーズンが終わり、ほとんどのペンギンがピカピカの綺麗な羽をしているので、今が一番の見頃と言っても良いかもしれません。変わったのは羽だけでなく、彼らの生活もです。
夏の時期はプールのまわりで過ごすペンギンが多かったのですが、最近は営巣地で過ごすことが増え、プールと丘を行き来する姿がよく見られるようになりました。冬から春の繁殖シーズンにはさらに活発になることでしょう。
そうなると心配なのはみなさんとの距離・接触です。
ペンギンヒルズではペンギンに手を出さない・追いかけないなどのお約束があり、野生動物であるフンボルトペンギンとの適切な距離感を持って欲しいという思いがあります。
慎重な性格の彼らは営巣地との行き来で通路を歩く際、ロープで仕切られたスペースを使います。通路を歩いているペンギンを見かけたら、お約束を守って、静かに見守って欲しいと思います。
ところが、適切な距離感を取りづらいケースがあります。
それが今年うまれの幼鳥です。
本来慎重な性格と書きましたが、中には好奇心旺盛な個体もおり、まったく物怖じせずグイグイ来る幼鳥がいるんです。目の前まで寄ってくるペンギンがいるなんて、見ているみなさんからすれば楽しい・嬉しいでしょうが、彼らの嘴の鋭さを知っている我々飼育係はヒヤヒヤものです。
活発なペンギンの姿を見てもらいたいけど、安心安全に見てもらいたい!そんな思いで、危ない時には声掛けをしたり、ペンギンの注意をそらしたりしています。
ぜひみなさん、ご理解とご協力をよろしくお願いします。ペンギンから近付いてきたら、そっと後ろに下がってあげてくださいね。