埼玉県こども動物自然公園

かわいいの その先に

中村飼育係♂

2020年11月16日

秋が深まるにつれて来園される方が増えてきておりますが、みなさんは動物を見てどんな感想を抱きますか?「かわいい」など第一印象で終わっていませんか?
ぜひ、「かわいい」だけではなく、もっと観察してみて意外な特徴なども知ってほしいです。

レッサーパンダ正面顔
愛らしい姿のイメージが一般的です

 

例えばレッサーパンダの屋外展示場には大きな木が生えていて、それに傾斜の大きい丸太や木が組まれています。展示場に出たレッサーパンダは、それを使い楽々と駆け登っていきます。鋭い爪を木に引っ掛け、さらに足の裏にもびっしり生えている毛がすべり止めとなるため、上手に木登りすることができるのです。また、食べ物はおもに竹の葉ですが、食肉目のレッサーパンダは鋭い歯を持っています。

木に登るレッサーパンダ
高い木も楽々登ります
レッサーパンダの爪
木登りにかかせない尖った爪

とても愛くるしい顔で、ひとつひとつの仕草や、たまに行う顎を伸ばして寝ている姿などを見ると、自分もとてもかわいいと感じます。ただ鋭い爪や歯を持っているため、誤って爪で引っかかれたり噛まれたりしてしまうと大ケガに繋がってしまうことがあります。

 

このように「かわいい」とよく言われるレッサーパンダにも「かわいい」だけでは表せない意外な特徴や一面があったりします。もし皆さんも動物園で動物を見て「かわいい」と興味を抱いたらそこで終わりにせず、よく観察してみたり、気軽に飼育係に聞いてみたりしてください。動物への「かわいい」から始まって、「かわいい」以外のことも知り、さらにそこから野生での現状なども知っていただけたら、それは動物を未来に繋げる力になるはずです。

レッサーパンダ舎前の掲示物
展示の前にはいろいろな情報も掲示してあります

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東松山市岩殿554

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