今年は丑年!
寺師飼育係♀
2021年1月5日
あけましておめでとうございます!
昨年は新型コロナウイルスの影響もあり大変な一年でしたね。まだ感染者が増えていますが、少しでも早く終息することを願うばかりです。
さて今年は丑年!ということで今回はウシのお話をしたいと思います。
ウシといえばいつもモグモグと口を動かしているイメージはありませんか?エサが目の前にある時はもちろん、何もないところでもひたすら動かしていますよね。なぜでしょう?ただエサを味わっているわけではないのです。
この動きは【反芻(はんすう)】といって食べ物を消化するためのものです。反芻とは一度胃の中に入ったものを再び口の中に戻して、さらに口から胃へ、胃から口へと繰り返して消化しやすくすることを言います。私たち人間もトウモロコシやネギなど、よく噛まないと消化されずに出てくることがありますよね。ウシには第一胃、第二胃、第三胃、第四胃と4つの胃があり、第一胃から第三胃までの胃は前胃と呼ばれ食道が変化したものです。第四胃は人間の胃と同じ働きをしています。食べるものによっても変わってきますが、一日6~10時間ほど反芻していると言われています。反芻することで時間をかけて食べ物を消化しているのです。
ちなみに、乳しぼり体験中に「お腹大きいですね、このウシは妊娠していますか?」と聞かれることがありますが、全てのウシが妊娠しているわけではありません。ウシは胃が大きく腸が長いため、お腹がとても大きく見えます。また胃が4つあることや、エサを食べたことにより胃が膨らんでいるというのも理由のひとつです。
動物園にはウシの他にも反芻をする動物がいます。ヤギ、ヒツジ、キリンなどもその仲間です。それらの動物は反芻中に一瞬、口の動きが止まることがあります。その時に首のあたりを見てみてください。食べたものが移動していくのがよくわかります。近くで見ないとわかりにくいですがぜひ観察してみてくださいね。感動しますよ。