コツメカワウソ奮闘記
立野飼育係
2021年5月25日
4月からコツメカワウソの担当になりました!
現在、埼玉県こども動物自然公園にはオス4頭・メス3頭の合計7頭のコツメカワウソがいます。
そんなコツメカワウソたちと、どんな奮闘をしているかというと・・・
1.エサをすぐに食べ終えてしまう
野生のコツメカワウソは、1日の多くの時間をエサの探索に費やしています。
動物園では、飼育係がエサを用意して与え、そして運動場の広さも限られてきます。
そのため、限られた環境の中で少しでも野生の行動パターンに近づけられるように、道具を用いてエサを隠したり、普段とは違うエサを与えたりと日々工夫をしています。
しかし!なんども同じ道具を使用していると徐々に探し方を分かってきて、簡単に食べ終わってしまいます、、、
そのため、これからもっと多くの道具や隠す場所のパターンを考えて用意していきたいと思います。
2.みんな同じ顔に見えてしまう
- 担当になったときに、7頭全頭が同じ顔に見え、どれがどの個体!?となっていました。
前担当から、「よく見ると顔が違うよ」と顔の特徴を教えてもらい、7頭全頭の個体識別をすることから始まりました。
なぜ個体識別をするかというと、体調が悪かったり、けがをしてしまったりしてしまった時に、個体が分かっていないと記録が取れず、ちゃんと治療を行うことができません。
他にも、どの個体がどのような性格なのかを把握することも飼育管理する上で大切なことです。なので、担当動物の個体識別はとても重要!
2か月ほどが経ち、オスチームは分かりやすく、すぐに顔を見るだけでどの個体かが分かるようになりました。
メスチームは、特徴の違いが少ないのでパッと見ただけでは難しいときがあります。
これからたくさん観察して、すぐにどの個体かを判断できるように頑張ります。
ぜひ、皆さんもコツメカワウソの個体識別にチャレンジしてみてください!
そしてカワウソといえば!!
「世界カワウソの日(World Otter Day)」です!
これは、野生のカワウソの保全・保護活動を行う”IOSF”(International Otter Survival Fund)という団体が、絶滅の危機に迫られているカワウソの現状を多くの方に伝え、保全への意識や関心を高めることを目的として、毎年5月の最終水曜日に定めました。
今年の世界カワウソの日は、5月26日です。
埼玉県こども動物自然公園でも、イベントを行い、イベントを通してカワウソのことを知ってもらえるようになっています。
この日をきっかけにカワウソのことをたくさん学び、好きになってもらいたいと思います。
そして世界各地に生息しているカワウソたちを一緒に守りましょう!!