動物園の獣医の仕事
宮澤獣医
2022年1月25日
2022年初回のブログ更新です。
あけましておめでとうございます!というには少し遅すぎますね。
寅年、虎のようにガツガツとハングリー精神でいきたいと思う今日この頃です。
さて、こども動物自然公園に来てこの車を見かけた方はいますか?
今回は動物園の獣医の仕事についてお話ししていこうと思います。
まずは、みなさんご想像の通り、病気やケガをした動物の診察や治療を行います。
みんな常に健康であってほしい!のですが、動物園ではたくさんの動物がいるので実際そうもいきません。
また、病気やケガは動物たちからのメッセージです。飼育している環境や餌を変える必要があるんじゃないかなど、そのたびに飼育係と相談し、改善できるところから改善します。ただ治療するだけでなく、病気やケガをさせないための環境づくりも仕事です。
次に、病気の予防です。
今年度は12月に埼玉県内で鳥インフルエンザの発生がありました。幸い、園内では発生はありませんが、高病原性鳥インフルエンザは感染力も病原性も高く、感染からは何がなんでも園内の鳥たちを守らなければなりません。コーナーの担当飼育係と協力して、野生の鳥類から感染しないような場所に移動させたり、ネットを張ったり、消毒を強化したりと様々な対策を実施しました。他の病気についても同様に、未然に防げるよう常に状況に気を配る必要があります。
次に、教育にかかわる仕事です。
以前、小学2年生に動物園の獣医の仕事についてリモート授業を行いました。
コロナ禍中ということもあり、リモート授業となりましたが、(慣れないたどたどしい私の話を)興味津々に聞きてくれ、たくさん質問をしてきてくれる小学生たちを見てこちらが感動してしまいました。
子供たちや、もちろん大人の方にも、動物園でたくさんのこと―生き物のこと、いのちのこと、自然のこと―に興味を持ったり学ぶ場として提供したいですし、獣医ならではの視点でそれをお伝えできればなと思います。
ほかにも、野生下で数を減らしている動物を動物園で飼育・繁殖して個体数を増やすことに関わったり、展示の準備中でまだ皆さんにお見せできていない動物たちの飼育を行ったり、園内で開催されているイベントにスタッフとして参加したりと幅広い業務を行っています。
特に、皆さんにお見せできてない動物たちのことはもっと詳しく紹介したいのですが…
それはまた今度の機会に…!
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