ビスカチャって??!
齋藤飼育係
2022年3月23日
私はネズミの仲間が好きで好きでたまりません。昨年の4月、ecoハウチューに配属されてから毎日天国のような日々を過ごしています。
そんなネズミの仲間に、ひときわ心を惹かれる種類がいます。それはビスカチャです!
皆さん、ビスカチャをご存じですか?現在日本ではここ、埼玉県こども動物自然公園でしか見ることができません。南米にすむチンチラの仲間で、特徴は体のサイズと顔です。なんといってもとにかく大きい!!そして顔には謎のしま模様!!しかし、仕草はチンチラそのものです。
さて今回は、そんなビスカチャの主要な行動を3つ紹介していきます。
1つめは「掘る」行動。野生では土を掘り、巣穴を作ります。そこで、掘る行動を行えるよう展示場の土を掘り返し、砂山を作ることにしました。すると、前肢を器用に使ってどんどん掘っていき、さらに後肢を使い勢いよく土を蹴り上げます。これが楽しいようで、砂山を作っている最中にも、とことこ壊しにやって来るので、負けずに作ります。週に一度は砂山を作っていますので、ぜひご覧ください。
2つめは「かじる」行動。ネズミの仲間といえば「かじる」イメージがあると思います。もちろんビスカチャもかじります。体だけでなく歯もとても大きいビスカチャのため、定期的に太い木を入れてかじってもらいます。今まで、カシ、コナラ、サクラ等種類もたくさん試してみましたが、サクラの木が一番好みなようです。引っ張る力も強いので、簡単に運べないよう与える木の重さを調整しています。用意する方もなかなか大変です…(笑)
3つめは「伝える」行動。ビスカチャはコミュニケーション能力が高く、群れの仲間と会話を行います。手段は声、毛づくろい、排せつ物など色々あり、現在当園には2頭のビスカチャがいますが、観察していると様々なコミュニケーションのやり取りを見ることができます。
例えば、メスがエサに気が付くと巣穴の中に顔を突っ込み「フンガ、フンガ」と鳴いてオスを呼びます。そうするとオスも「ブヒ、ブヒ」と鳴いて応え、巣穴からひょっこり顔を出します。会話しているのがよくわかりますね!また、毛づくろいも同じです。オスが毛づくろいしてほしい体の場所をメスに伝え、メスが毛づくろいをします。終わると今度は交代し、これをたくさん繰り返します。このやり取り見ていると、「なんて心温まる光景なんだ」とほほえましく思えます。
いかがでしたでしょうか?動物には知れば知るほど面白いひみつが沢山あります。
私も日々発見ばかりです。あれ?何だろう?と思うことがあったら調べてみると面白いかもしれません!
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