コンタクトってなあに
寺内飼育係
2022年7月5日
久しぶりになかよしコーナーに配属になりました。この数年で色々変わったり変わらなかったり新鮮です。
そんな中、新型コロナウイルスの影響でお休みしていた「テンジクネズミのコンタクト」は、先月から土日も再開しました。
(今後の状況により変更がある可能性もありますのでご注意ください)
あれ?「テンジクネズミ」の「コンタクト」?
実は皆さんご存知『モルモット』という名前は正式名称ではありません。正式な和名は「テンジクネズミ」。齧歯目テンジクネズミ科という分類です。一般的に馴染みがあるのは『モルモット』かもしれませんが、正しい名前も知ってもらいたい!そして「ネズミのなかまなんだって!」「カピバラも!?」と踏み込んでもらえたら…、「ネズミ=きもちわるい」たまに聞くイメージにも書き換えられたら……なんて日々思ったりしています。
もちろんそんなことばかり考えずに、生の動物との出会いの時間をポジティブに過ごしてもらえたらとっても嬉しいです。
そこで「コンタクト」。コンタクトとは、相手と直接接触したり、情報交換をしたり接点を持つことや出会い…などと出てきます。
なかよしコーナーのコンタクトの時間では、テンジクネズミやウサギ(平日のみ)にさわることができます。放飼場ではヤギやヒツジにも近くで会うことができます。
いわゆる「ふれあい」です。でも、ふれあいって文字通りに触れればいいわけではありません。ぱっと触って写真を撮って「かわいい!次!」で終わらせるのはちょっともったいない…。
動物はぬいぐるみではありません。
置物ではなく生きていて、鼓動があって、しっかり目が合うかもしれないし、種や個体ごとの特徴もあるはず。快適なこともいやなこともあります。コンタクトの時間は、そんな「動物たちとの生の出会い(コンタクト)」を大切にしてほしいと思っています。
それには必ずしも「手で触れること」ばかりが重要ではありません。
最初は近づけなかったお子さんが、来園のたびに少しずつ距離を縮めて見ることができて、今回は初めてさわれたんです!という嬉しそうな保護者の方の声を何度も伺いました。触るよりも、少し離れてじっくり見る、というお子さんもいます。
放飼場を何周もして「あのヤギが一番強いの?」と群れ内の関係を観察した質問があることも。
そんな風に自分も相手も無理のない範囲で歩み寄って、実際の動物との距離感を知ってもらえたら、たくさん観察して穏やかに楽しく過ごしてもらえたら嬉しいです。そしてやっぱりちょっと欲張って、野生動物や自然環境にも興味を持ってもらえるきっかけに動物園がなれるようにしていかなければ!とも思っています。
テンジクネズミのコンタクト。
なかなか馴染みのない並びかもしれませんが、ことばひとつにも色々な意識が込められています。これはなに?と思ったらぜひスタッフに声をかけてみてくださいね。
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