マタコミツオビアルマジロの寝方
内山飼育係
2023年2月25日
昨年の春から小動物の担当にりました内山です。今はecoハウチューにいる個性豊かなネズミ達に癒しをもらいながら、たくさんのことを学ぶ日々を送っています。私が担当している動物達は癖が強い動物が多く、飼育管理をしていると面白い発見をする事がよくあります。その中の一つとして昼展示室で会うことができるマタコミツオビアルマジロの寝方を今回は紹介していきます。
皆さんはアルマジロの寝方というとどんな姿をイメージしますか?
あまり身近ではないアルマジロ、さらにその寝方というとなかなか想像しにくいのではないでしょうか。私は担当になるまでは全く想像できませんでした。野生のマタコミツオビアルマジロは南アメリカの熱帯雨林や草原などの暖かい場所で暮らしており、夜行性で日中は自分で掘った巣穴の中で基本は体を丸めて寝ています。一日の中で約15時間近くもの長い時間を睡眠にあてています。いっぱい寝ているなんて羨ましい限りです。さて、ecoハウチューのマタコミツオビアルマジロはどんな風に寝ているんだろうと覗いてみるといろんな面白い寝姿をしていました。
まずは基本の丸まって寝る姿。
普段はこの寝方をすることが多いです。足をきれいにしまってまあるくなっています。ご自慢の固い甲羅を上に向けて枯葉の中ですやすや眠っていました。葉っぱをぐしゃぐしゃにして作ったふわふわな寝床で気持ちよさそうですね。
次に伸びて寝る姿。
丸くなって寝る姿の次によく見る寝方です。寝るところを決めたら前肢を揃えてぐーっと前に進むように体を伸ばして鼻先を土に軽く埋めます。体勢が整うとすぐに目をつぶって寝ていました。鼻先を埋める理由はなぜなのかと私としては気になるところです。
仰向けで寝る姿。
まさかの背中の甲羅を下にして眠っていました。丸まっていますが軽く開いており、なぜか足をぴくぴく動かして寝ていました。夢でもみているのでしょうか。
横になって寝る姿。
体をぱたりと横に倒して足を舵代わりに場所を微調整。態勢に満足したのか顔を前肢で隠して…気持ちよさげな顔で口をむしゃむしゃしながら眠ってしまいました。丸まらずにこんな寝方もマタコミツオビアルマジロはできるみたいです。
最後に無防備すぎる姿。
一度しか見たことがない寝方で、脱力しきっているのか四肢を開いてこの顔です。安心できる場所になっているのは嬉しいですが野生を思い出してほしい所です。あまりに気持ちよさそうに寝ているのを見ると思わず笑顔になってしまいました。
ざっとご紹介しましたがいかがだったでしょうか。今回はマタコミツオビアルマジロの寝方を見ていきましたが動物種によって個体によっていろんな寝方を見ることができると思います。動物園にお越しになった際に寝方に注目して観察してみるのも面白いかもしれません。
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