埼玉県こども動物自然公園

WORLD GIRAFFE DAY

2023年6月28日

暑い日も増えてきました。皆さん体調管理は大丈夫ですか?私は4月からコーナー異動があり、4年間担当したウシからウシの仲間であるキリンへと担当が変わりました。久しぶりのポニー乗馬コーナーに懐かしさを、新施設であるキリンテラスには新しさを感じる日々です。

さて、今回は担当が変わったキリンについてお話していこうと思います。

その内容は【WORLD GIRAFFE DAY】 

そう、「世界キリンの日」です。

皆さんは、今年の6月21日が何の日だったかご存じですか?
この日は「夏至」にあたり、1年でもっとも昼が長い日。南半球では夜がもっとも長い日となります。キリンが世界で1番背が高い、首が長い動物であることと、昼または夜がもっとも長い夏至の日を理由に2014年に「世界キリンの日」(World Giraffe Day)が誕生しました。この記念日を定めたのはキリン保全財団(Giraffe Conservation Foundation:GCF)です。絶滅の危機にあるキリンの現状を世界中の人に知らせることを目的としています。毎年、世界キリンの日には、世界中の動物園や保護団体がイベントを通してキリンの情報を発信しており、野生のキリンに対する意識や支援を高める活動をしています。

World Giraffe Dayロゴマーク
World Giraffe Day

皆さんはキリンについて何か知っていますか?
この機会にぜひキリンについて学んでみてください。

キリンについて

学名
Giraffa camelopardalis
寿命
(野生)約20年
(飼育下)約25年
体長
4~6 メートル
体重
(オス)800~1930kg(メス)550~1180kg
性成熟
(オス)4~7歳(メス)3~4歳
妊娠期間
453~464日(約15カ月)

キリンの種類について

キリンはこれまで単一種と考えられてきました。しかし、近年では「キタキリン」「アミメキリン」「マサイキリン」「ミナミキリン」の4種に分けられるのではないかという研究が進んでいます。この4種は、DNA的に明確な違いがあることも判明しています。

キリン4種の生息地について

キタキリン
アフリカの北側(ナイジェリア、南スーダン、エチオピア、中央アフリカ、二ジュール)
アミメキリン
ケニア、エチオピア、ソマリア
マサイキリン
ケニア、タンザニア、ウガンダ
ミナミキリン
アフリカの南側(ボツナワ、ナミビア、南アフリカ、ザンビア、ジンバブエ)

こども動物自然公園のキリン達もご紹介。

世界キリンの日の写真
世界キリンの日

キリンは絶滅危惧種に指定されています。

国際自然保護連合(IUCN)は、2017年の7月にキリンが絶滅する恐れがあるとして、絶滅危惧種を掲載したレッドリストに加えています。
キリンの生息数は1985年の15万5000頭から2015年には9万7000頭まで減少しました。しかし、多くの保全活動により、最新の調査では約11万7000頭まで増加したとのことです。前回大規模な調査が行われた2015年の推定数からは約20%増加傾向にあります。減少の原因としては、生息地の縮小や密猟、アフリカ諸国で相次ぐ内乱が原因とされています。サハラ砂漠より南の地域21カ国に生息しているといわれるキリンですが、かつて生息していた7カ国ではすでに絶滅してしまったそうです。

キリンは、ゾウやサイに比べると注目される機会が少なく、【静かなる絶滅】に向かっているともいわれています。同じく絶滅危惧種に指定されるアフリカゾウでさえ、アフリカには約41万5000頭(2021年)生息しているのです。科学的にも注目が低いこともあり、論文が世界でも400本ほどしかないそうです。他の動物では何千何万という論文が出ていたりもするそうです。世界でもたったの数百本ということからも静かなる絶滅といわれる理由が分かる気がします。

私たちに出来ることはなんでしょうか?

生息数が減っているということは、野生のキリンはもちろん、動物園でさえ【キリンをみることが出来なくなる未来】があるということです。どの絶滅危惧種にもいえることですが、その原因の多くに私たち人間が関わっています。

【私たちに出来ることそれは…】

まずは動物の現状を知ることです。こういった機会や動物園を訪れた際は、学ぶことを忘れないでください。そしてそれを多くの人に伝えてください。その1歩が多くの動物を救うきっかけとなるはずです。

キリン
多くの動物たちを救うために学ぼう!伝えよう!

World Giraffe Day 2023:GCF公式HP(外部リンク)

愛媛県立とべ動物園さんが昨年の世界キリンの日に「キリン保全財団」(Giraffe Conservation Foundation:GCF)が2022年4月に発行した「アフリカのキリン保護ガイド」を日本語版に翻訳しています。キリンの生態や分布と生息地、保全活動についてなどが詳細に書かれているものです。とても分かりやすくなっていますのでぜひご覧ください。

GCFガイドブック日本語版(アフリカのキリン保護ガイド)2022(PDF 4.8MB)

滝澤飼育係より

お問合せ先

〒355-0065 
東松山市岩殿554

こども動物自然公園管理事務所

電話:0493-35-1234

FAX:0493-35-0248

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