埼玉県こども動物自然公園

動物たちの健康を守るために

2024年3月15日

皆さん、はじめまして!去年の4月から小動物コーナーのecoハウチューで飼育係をしています、若原です!
ecoハウチューには齧歯目というネズミの仲間をはじめとした小さな動物たちがたくさん暮らしています。 皆さん、齧歯やネズミと聞いて何が特徴的だと思いますか?
そう!あの立派な鋭い前歯!!です。

グンディのあくびの写真
とっても鋭い歯が見えますか?

齧歯類の前歯は「常生歯」(じょうせいし)といい、人間の歯のように生え変わることはなく一生伸び続けます。
では、どのように歯を同じ長さに保っているのでしょうか

よく観察すると、青草やチモシーなどの乾草を食べたり、木の枝を一心不乱に齧っているのを観察できると思います。
この行動で伸び続ける歯を削り、ちょうどいい長さを保っています。

デグーが青草食べている写真
デグーが青草や乾草を食べています
デグーと枝
枝葉を齧った跡があります

そのため、私たち飼育係は動物たちが健康に過ごせるように、日々いろいろな種類の枝葉やイネ科の草などを与えています。
しかし、この齧っている行動が手作りした餌台や乾草入れ、巣箱にまで及ぶことがよくあります。

グンディと乾草入れの写真
グンディが乾草を食べに来てくれました

グンディたちの展示室にある、こちらの乾草入れ。夏頃に新しく作りました。皆さんお気づきでしたか?
もともと齧られないようにワイヤータイプを使用していましたが、それでも齧った跡ができていることに気づき、齧っても歯に負担がないように木製の物に変更しました。

乾草入れの写真
たくさんの齧り跡があります

するとこんなにも沢山齧ってくれていました! また新しく作らないとですね。

餌台のみの写真
この餌台はウスイロホソオクモネズミの展示室にあります

ecoハウチューの中でも特に齧る力が強力なのが、ウスイロホソオクモネズミです。
それもそのはず。ウスイロホソオクモネズミはネズミ科では最大でネコぐらいの大きさがあり、体重が2〜3キロもあります。強い力ですぐに餌台を齧って壊してしまうのです。
この餌台はなんと直しはじめて3回目にして、やっと壊されることなく使用してくれています。 今までの餌台は数日もあれば半分以上齧られてしまっていました。

クモネズミが乗っている餌台の写真
初めて直した餌台です。左下はもう齧られています

今までの餌台には蓋を付けて、餌皿をひっくり返さないようにしていましたが、蓋部分に薄めの板を使用していたため、齧りやすかったようです。

クモネズミのかじられている巣箱の写真
一年ほど使用している巣箱です
展示場にある巣箱
新しく作り直した巣箱です

こちらの巣箱、角の部分を綺麗に齧りなめらかになってしまいました、、、巣箱にはできるだけ厚めの板を使用したのですが、それすらもかなわないそうです。

これらの行動も動物たちの歯の健康を保つために必要な事なので、齧るための木を入れたり、動物たちが安全にそして長く使用できるように日々考え、新しい巣箱や餌台を作成していきます。

ecoハウチューにお越しになった際は、どんな思いを込めて巣箱や餌台が作られているかを考えながら見ていただけると、新たな視点から見えることがあるかもしれません。
ecoハウチューにてお待ちしております!

若原飼育係より

お問合せ先

〒355-0065 
東松山市岩殿554

こども動物自然公園管理事務所

電話:0493-35-1234

FAX:0493-35-0248

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