埼玉県こども動物自然公園

飼育係になって

2024年4月27日

皆さんは、419日が何の日か知っていますか?

毎年419日は、語呂合わせでし・い・く・の日(飼育の日)なんです。飼育係の仕事内容を通して動物園・水族館に興味を持ってもらうことを目的として、公益社団法人日本動物園水族館協会が平成21年に定めました。

当日やその付近の日に動物園・水族館では様々なイベントが行われます。当園でも21日に飼育の日リレーガイドを行いました。今回は、その時の内容に少し加えてお話し出来ればと思います。

動物園、水族館には4つの役割があります。レクリエーション、教育・環境教育、種の保存、調査・研究です。
その中でもポニーは、乗馬体験をすることでレクリエーション・教育・環境教育の役割を担っています。こども達がポニーに乗って楽しんでもらうこと、これがレクリエーションになります。しかし、これだけでは人間が主体になってしまいます。せっかくの動物園ですから、楽しい・癒やされる・可愛いだけでなく【動物のことを考える・学ぶ・感じる】を意識してもらいたいと思っています。
ですから、ポニーに乗馬するときは、【大きな声を出さない・優しく乗る・乗った後はありがとうとからだを撫でてあげる】を意識して行っています。こうすることでこども達に情操教育を行っているのです。もちろん乗馬体験を楽しんでもらうことは1番です。また、大人の方にもカメラで写真を撮る際はフラッシュのオフをお願いしています。動物は、そもそも私達と見え方が違います。ポニーで言えば、私達人間や肉食獣が両目でものを捉えるのに対し、単眼視と呼ばれ片方の目でものを捉える事が出来ます。視野も片目で250°(ポニーの全体の視野は350°)と広く、遠くに動く物体をいち早く捉えることが出来ます。しかし、人間や肉食獣と違い、距離感が分かりにくいという難点もあるのです。立体に捉えることが難しく、水たまりやマンホールなどは深さがどのくらいあるのか分かりません。初めて通るときは、驚いてしまったり、全く通らなかったりしてしまうのです。視力も0.60.8と言われています。色は、人間が3原色を識別できるのに対し、ポニーは2原色を識別することが出来ます。黄色が1番分かりやすいと言われ、青、緑の順に識別しやすいとされています。赤を識別することは難しく、人参が緑に、リンゴがグレーに見えると聞くと我々人間とは全然見る世界が違うのが分かりますよね。動物は見え方が違うからこそ、人間が気づかないようなことも気づき、驚いたりするのです。だからこそ、動物園を訪れた際はそんな動物たちのことを考えて優しく見守ってもらえるととても嬉しく思います。

ポニー
動物の視点になって考えよう

 

と、まあ少し脱線した気もしますが…私も飼育係になって13年と5ヶ月が経ちました。埼玉県こども動物自然公園に入りたいと思い、履歴書を送りました。この園にしか履歴書を送らず、奇跡的に職に就けた当日が埼玉県民の日(1年で1番忙しい日)という面白い人生を送っています。ただ、今でも思うのは家畜を中心に【動物との距離感が近い】この動物園が好きということです。これが当園の良さであり、基盤にすべき特色であると思います。また、その魅力を感じ、動物を好きになってくれる人が増えてくれたらいいなと思っています。多くの来園者に当園の良さを感じてもらえるようにもっと努力していきたいと思います。

キリン
【動物との距離が近い】当園の魅力の1つです

さあ、ゴールデンウィークだ!

 滝澤飼育係より

お問合せ先

〒355-0065 
東松山市岩殿554

こども動物自然公園管理事務所

電話:0493-35-1234

FAX:0493-35-0248

お客様のご意見をお聞かせください

このページは気に入っていただけましたか?

ご意見・ご要望がございましたら、下記、「お問い合わせ」からお送りください。なお、回答にお時間をいただく場合がございますので、あらかじめご理解・ご了承願います。

ページの先頭へ