ヒゲカンガルーハムスター展示開始!
2025年3月16日
最近、気温差が激しい日々が続きますが皆さんいかがお過ごしでしょうか。今年度から当園で働き始めた私は、1年の早さを実感するとともに、飛び始めた花粉にじわじわとダメージを受けつつある今日この頃です。
さて、現在私はポニー乗馬コーナーに所属しており、ポニーに加え猛禽とネズミの担当をしています。その中でも今回は今年の1月に展示を開始したヒゲカンガルーハムスターについてのお話です。
皆さんはヒゲカンガルーハムスターと聞いてどんな姿を想像しましたか?
私も初めて聞いた時はカンガルー?ハムスター?どっちなんだ?とかなり混乱しました。実際は、カンガルーでもハムスターでもなく、【カンガルーハムスター】という固有名詞です。分類的には齧歯目ヨルマウス科(カンガルーハムスター科)になります。ゴールデンハムスターやジャンガリアンハムスターはキヌゲネズミ科ですので、別の種であることが分かっています。少し紛らわしいですね。

そんなヒゲカンガルーハムスターの展示に至るまでの過程をここでお伝えできたらと思います。
ヒゲカンガルーハムスターは昨年末に別のコーナーからポニー乗馬コーナーへやってきました。まずは移動前からの環境を出来るだけ変えずに飼育を続け、移動や周りの環境が変わったことによる体調の変化をチェックします。体が小さな動物は些細な環境の変化がストレスになり、体調に影響しやすいためかなり慎重に展示への準備をしていきました。まずは床材をチップから砂へ変える前に小さな砂場を入れ、砂に慣れてもらいます。

入れた次の日には砂場に餌や糞が見られました。無事に砂場の中に入ってくれたようです。その後はいつも使っていた巣箱はそのままにし、床材をチップから砂へと変更しました。動物は、自分の匂いがあることで安心する為、普段使っていたものを無くさないように心掛けます。次に重要な課題が気温差です。展示開始の1月頃には最低気温が1桁の日がほとんどでした。そのため、ヒーターを設置し、水槽内を常に暖かく保つ工夫が大切です。今回は、パネルヒーターと上部に2つのヒーターを設置したことで水槽内の温度を一定に保つことが出来ました。現在は展示環境にも慣れ、巣箱を疑岩に変更し、餌入れも木製の手作りのものを使用して見やすい展示の工夫をしています。

ヒゲカンガルーハムスターは当園では実に6年ぶりの展示となり、日本動物園水族館協会に所属する園での展示は当園のみとなっている非常に貴重な種です。
また、3月11日(火)から、カイロトゲマウスも新たに展示を開始しています。皆さんも当園へ訪れた際には是非ポニー舎に立ち寄ってみてください。

金子飼育係より
お問合せ先
〒355-0065
東松山市岩殿554
こども動物自然公園管理事務所
電話:0493-35-1234
FAX:0493-35-0248