レッサーパンダの春
2025年4月26日
皆さんこんにちは!
小動物コーナーでレッサーパンダやプレーリードッグの担当をして3年目になります。
今回はやっと訪れたレッサーパンダの春についてお話します。

2024年11月17日
ココロ(オス)とリン(メス)のペアリングを開始しました。
レッサーパンダの繁殖期は例年1~3月頃と言われており、今回は2か月早いスタートとなりました。これは、2頭がお互いの存在に早くから慣れるようにするためで、飼育係が様子を見ながら慎重に進めました。
また、広い放飼場でペアリングを行うことで、2頭がお互いに逃げ場を確保できるよう配慮しました。
レッサーパンダは基本的に単独で行動している動物です。最初に一緒にした時は威嚇しあう場面がありました。その後は互いにちらちら様子を見たり、存在を気にしたりする程度で、ほとんど干渉することがありませんでした。互いに一定の距離を保ちながら落ち着いて過ごし、距離が縮まると再び威嚇する…という状態が2週間ほど続きました。
2024年12月
最初に比べて近づいても威嚇がなくなったり、距離が少し縮まったように感じました。2頭で一緒に竹を採食する姿も見られました。

2025年1月下旬
ココロがリンに対して「キュルキュル」と恋鳴きをする様子が見られるようになってきました。ココロは過剰にリンを気にして近づこうとしますが、対してリンはココロが近づいてくると威嚇をして離れていきます。ココロが強引に近づき取っ組み合いになることもしばしばありました。
2025年2月
ココロの発情はピークを迎え、恋鳴きをしながら追尾する様子が見られるようになりましたが、リンは受容せず逃げまわり取っ組み合いが起こることも増えました。
1週間ほど経つとココロの発情が落ち着いてきて、リンのことを遠目から気にして見ていることが多くなりました。さらに少し経つと今度はリンがそわそわし始め、発情の兆しがみられるように。するとつられるようにココロも発情が強くなり始め、取っ組み合いになったり、恋鳴きをしながらリンを追いかけまわす様子がありました。

2月18日午前
ついに交尾をする姿が確認できました。この日も同じようにココロが恋鳴きをしながら追いかけまわしリンが逃げまわっていましたが、しばらくすると追いつきマウントする様子がありました。リンは抵抗するもココロがリンの体を舐めながら、しっかりとホールドしていました。抵抗せず大人しくじっとしている時もあり、少し許容している様子も感じられます。一連の行動を数十回繰り返した後、ココロは離れ竹を採食していました。
初めてレッサーパンダの繁殖に携わり緊張もあった中、待ち望んだ瞬間を確認できたことは本当に嬉しかったです。今回の交尾が必ずしも上手くいっているという確信はないので、確実に赤ちゃんが誕生するとは言えませんが、しっかり発情がきて交尾に至ったことに安心しました。上手くいっていれば出産は5~7月頃になる見込みです。ぜひ今後も変わらずあたたかく見守っていただけると嬉しいです!
及川飼育係より
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