コツメカワウソから学ぶ子育て
2025年5月17日
コツメカワウソは昨年2回の繁殖に成功し、にぎやかなコツメカワウソ舎になりました。
子育て中のコツメカワウソを見ているときに、ふと思ったことがあります。
「なぜ親の2頭はこんなにも穏やかに子育てをするのだろう?」
親の2頭を見ていて、私なりにコツメカワウソの子育てで”3つのルール(守ること)”があるのではないかと感じました。あくまでも個人的に感じたルールですが、今回はそれについて紹介していきます。
ルール①「役割分担をしよう!」
お母さん お父さん ・授乳
・排泄促し
・巣内管理(寝床づくり など)
・周囲見張り
・餌運び
・巣材集め巣の中でこどもを産んで育てるため、基本的には巣内の寝床づくりやこどものお世話はお母さんが行います。
そのためお父さんは巣外での行動が多くなります。このように、それぞれができることを分担して行います。
コツメカワウソは野生動物であり、こどもは他の肉食動物の獲物になってしまうこともあります。そしてしっかり栄養をこどもに与えることも必要です。そんな中でお母さんがお世話をやめてしまうとこどもが育たず、またお父さんが外の管理をやめてしまうと敵に襲われたり、餌が手に入らなくなったりしてしまいます。こどもたちを守るために、与えられた役割をしっかり行う必要があります。
ルール②「時間があるときはお互いを手伝ってあげよう!」
- 巣内で休んでいる時、お父さんはこどもの排泄を促す手伝いをしたり、巣内の管理をしたりします。そのようなときにお母さんの手が空くので、外で餌を取ったり、巣材を持って帰ってきたりと、お互いの役割を手伝ってあげているような様子が見られました。
ルール③「休める時は休もう!」
ずーっと緊張感を持ってこどものために張りつめていたら疲れてしまいます。
休める時は、巣の中でみんな一緒に休むことも大切ですね。

- コツメカワウソは、親とそのこどもからなる家族の群れを作ります。人間の家族関係と似ている部分が多くある中で、今回は子育てする親に注目してみました。このように動物から学ぶことや感じること(人とは違うなとか、同じだなという部分など)があると思います。
ぜひ、自分自身と動物を比べてみてください!もしかしたら、ハッと気づかされるかもしれませんし、動物の理解が少しでも深まるきっかけになると嬉しいです。


立野飼育係より
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