動物を診ることと描くこと
2025月10月15日
10月も半ば、行楽にはもってこいの季節になってきましたね。みなさんはどんな秋を楽しんでいますか?
スポーツの秋?読書の秋?食欲の秋も良いですね!秋は多くの動物たちにとっても過ごしやすく、いい季節です。そんな動物たちに会いにきたら、ついでに芸術の秋を楽しむのもいいかもしれません。
私の仕事は動物の健康をまもることがメインですが、イベントで使う配布物などの絵を描くこともあります。実は動物を診察するときと、動物の絵を描くとき、どちらも共通する大事なことがあるのです。
それは…動物をよく観察することと、動物のからだの構造についてよく知ることです。まだまだ勉強中ですが、今回はわたしが仕事や絵を描くときに発見した「どうしても誰かに言いたい!」ポイントをご紹介します!

- こちらの2頭のウシをみて、おそらく多くの人は上のホルスタインに違和感を覚えると思います。この2頭の違いは、からだの輪郭です。
ウシというのは案外角張った動物で、とくにおしりは角度があり、出っ張った骨が目につきます。この骨の出っ張りぐあいは、ウシの栄養状態を評価するうえでも重要なチェックポイントになります。

- いっぽうで、ウマはどうでしょうか。ウマもがっしりした体つきをしているイメージがあると思いますが、おしりはウシとくらべて丸みを帯びています。走ることが得意であるウマは、あしの付け根を覆うおしりの筋肉が発達しています。この筋肉が、ウマのおしりを丸くみせているのです。ちなみにウマの股関節の手術をするときはこの筋肉の層が厚いため、とても時間がかかるそうです。

次はオオカンガルー。左のオオカンガルーはちょっと様子がおかしいですね。カンガルーをはじめ、多くの動物の立ち姿を正面から描くときは、思いきりなで肩に描くとそれっぽくなる気がます。わたしたち人間は、前あし(両手)を器用に使い、肩を大きく動かしたり回したりできるように進化してきました。いっぽう、多くのほ乳類の前あしは地面を移動するために使われるため、人間のような肩幅は不要なのです。カンガルーも前あしを使うことがあります。ですがそれよりも地面をけってジャンプするための後ろ足と、跳ねるときにバランスをとったり体を支えるためのしっぽを大きく発達させてきたのです。


動物をよく見て描きたいのに、なかなかいいポーズで止まってくれない…!というときは写生をするのも楽しいです。毛の一本一本までよく見て描くと、大変ですが動物の毛並みに触れているような気持ちになれるうえ、新たな発見があります。爪の生えている向き、ヒゲの長さ、つむじ…。きれいな写真が撮れたら、ぜひ絵に描いてみてください。動物をもっと近くで感じられるかもしれません…!
今年の秋は動物園で動物を描いてみませんか?
宮澤獣医より
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