飼育係のオーストラリア旅行記part4
2024年3月25日
みなさんこんにちは。
オーストラリア旅行記part4です。(part3はこちらから)
前回までは、野生のクオッカやロットネスト島についてのお話をしてきましたが、今回はロットネスト島に生息するクオッカ以外の野生動物のお話をしたいと思います。
ロットネスト島はクオッカだけではなく多くの野生動物が生息しています。
特に多くの種類が見られたのは鳥類です。
ロットネスト島には63カ所ものビーチや10を超える塩湖などバードウォッチングスポットが多数あり、ポイントごとに鳥のマークがついた看板が設置されていました。
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では最初にこちらの写真をご覧ください
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この写真の鳥はみなさんも見覚えがあるのではないでしょうか?
この2種類はミナミワタリガラスとオーストラリツバメという種類の鳥類で、普段私たちが日本で見かけるカラスやツバメと近い仲間です。
しかし日本で見られるカラスやツバメとは別種になります。
そのほかにも冬になると日本に渡ってくるミヤコドリやセイタカシギの近縁種も見ることができました。
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前回のブログでご紹介したミサゴのほかオオアジサシやキョウジョシギなど日本でも姿を見ることができる鳥類も生息していました。
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
次はこの写真です。
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この写真はギンカモメという南半球に生息するカモメです。
ロットネスト島では人の食べ物をこのギンカモメに取られる出来事が多発しているそうで、現地ガイドの方にも気を付けてくださいと念を押されました。
日本では江ノ島でトビに食べ物を取られるのが有名ですが、日本から遠く離れたロットネスト島でも同じようなことが起きていました。
そしてオーストラリアやその近隣の島々にしか生息していない鳥類も多く見られました。
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爬虫類はトカゲとヘビがどちらも2種類生息しているそうで今回の旅では1種類しか見ることができませんでしたが、ほかの3種中2種はパース動物園で飼育している個体の写真を撮影してきました。
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この中でキングスキンクだけはロットネスト島で何度も見る事ができましたが、もう1種のロットネストマツカサトカゲは生息数が少ないらしく現地ガイドの方も見る機会がほとんどないと話していました。
ヘビの仲間はジューガイトとサザンブラインドスネークというヘビが生息しているそうで、ジューガイトはオーストラリアでも有数の毒ヘビだそうです。
そのほかにもロットネスト島周辺の海には数種類のクジラの仲間やオットセイなどのほか20種類以上の熱帯魚など多くの野生動物が生息していました。
オーストラリアは数千万年前からほかの大陸と離れていたため、生息する動植物が独自の進化を遂げたと言われています。
陸上で暮らす哺乳類や爬虫類・両生類の約90パーセント、飛ぶことのできる鳥類でも45パーセントが固有種と言われ世界的にも固有種の多い国です。
その中でもロットネスト島は石灰岩でできた島であり、独特の生態系が作られているらしく、ロットネスト島やクオッカを発見したオランダの探検家はロットネスト島を地球上の楽園と称したそうです。

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さて今回はここまでです。半年ほど続けてきたオーストラリア旅行記ですが次回で最終回です!!
ぜひ最後までお付き合いください。
3月31日(日)の13時30分から動物園内森の教室にてロットネスト島とクオッカについてのスペシャルガイドを実施予定です。
写真だけでなく現地で撮った映像なども交えてのガイドをしたいと思いますので是非ご参加ください。
日時 | 3月31日(日曜)13時30分 |
参加方法 | 9時30分から案内所で整理券を配布します。 |
場所 | |
参加費 | 無料 |
定員 | 60名 |
野口飼育係より
お問合せ先
〒355-0065
東松山市岩殿554
こども動物自然公園管理事務所
電話:0493-35-1234
FAX:0493-35-0248